神社のキホン

神社の種類のキホン

格付けが好きな日本人ですが、神社も各年代により格があります。
その一部をご紹介します。

※誤字の指摘を頂き一部修正いたしました。(2017.6.9)


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古代社格制度(飛鳥時代後期~)

701年の大宝律令によって規定された社格です。
律令時代末期の法令「延喜式」(927年)が現存していてそこに官社リストが記載されています。
この「延喜式神明帳」に記載されている神社を「式内社」といいこのリストに記載された2861社が朝廷より重視されていた神社ということになっています。
その中でも特に格式が高い神社を「名神大社」、また「官幣社」は神祇官より奉幣を受け、「国幣社」は国司より奉幣を受ける神社です。

中世社格制度(平安時代~)

諸国一宮

各律制国で一番有力な神社で昨今問わず一宮巡りは人気ですね。
平安時代から江戸時代まで変更がなかったため、安定して一宮は人気がありました。
陸奥国、出羽国は戊辰戦争後の戦後処理で分割され、また蝦夷、琉球を加えた新一宮と旧来の一宮を併せて巡拝します。
忘れがちなのが知知夫(ちちぶ)国ですね。律制国成立直後に存在した国で一般的ではないですが、式内社である秩父神社の威厳でしょうか。

二十二社

明神二十二社ともいわれ国の一大事に朝廷が奉幣した畿内を中心とした有力22社です。

近代社格制度(明治時代~)

延喜式に倣って神社を等級化した制度です。現在では「旧社格」など呼ばれ神社の格を表す目安となっています。

官社

国の神祇官が祀る官幣社と地方官が祀る国幣社に分けられます。
官幣社は朝廷にゆかりがある神社、国幣社は各国の一宮や地方の有力神社が中心です。
官幣社や国幣社に菊花紋章の装飾が認められていました。

別格官幣社

国家に功績をあげた忠臣や国家のために亡くなった英霊を祭神として祀る神社の為に別格官幣社が創設されました。
建武の新政や明治維新の王政復古で功績をあげた皇族や武将が祀られていることが多いです。

諸社(府県社・郷社・村社)

府県社は府や県から奉幣を受ける社です。
府は東京府、大阪府、京都府の3府で、東京都が1943年に誕生したが都社は生まれず終いでした。
また北海道や樺太道も県がないにもかかわらず県社扱いでした。

勅祭社

明治時代以降天皇により勅使が遣わされる神社のことです。
一時的に東京近辺12社を準勅祭社と定めましたが、
全国的に広げ16社が現在数えられます。
なお伊勢神宮は毎年五大祭に勅使が遣わされますが、特別なので勅祭社には含まれません。

準勅祭社は昭和50年に観光要素を強くした東京十社として現在に至っています。

護国神社

幕末以降の祖国の英霊を祀っています。
靖国神社他一県一社の原則で内務大臣指定護国神社が明治時代から終戦まで展開されました。
北海道は土地が広いので、旭川・札幌・函館と3社、
また島根(松江・浜田)、広島(広島・福山)、岐阜(岐阜・大垣)は県に2社あります。
神奈川県護国神社は建造中に戦災にあい、そのまま現在まで再建されておらず、都道府県で唯一指定護国神社がありません。

建武中興十五社

後醍醐天皇の建武の新政にちなんだ南朝側の皇族・武将などを主祭神とする15の神社です。
全国各地の僻地に鎮座しているので、満願するのはなかなかの難易度です。

現代社格制度

戦後、神社の国家管理の廃止に伴い近代社格制度は廃止されました。
それに伴い伊勢神宮を除くすべての神社は対等の立場とされました。
しかし旧官国幣社や一部の規模の大きな神社について神職の進退等に対して一般神社と同じ扱いをすると不都合があることから、その対象の神社を別表に記載されていることから「別表に掲げる神社」(別表神社)呼ぶようになりました。

別表神社

当初は旧官国幣社のみでしたが、
・由緒
・社殿・境内地などの神社施設の状況
・常勤の神職の数
・経済状況
・神社の活動状況
・氏子の数
などから130を超える神社が別表神社とされています。
社格のような格付けではないですが、比較的大きな規模の神社であり一種の格付けとしてとらえられています。

単立神社

神社本庁と被包括関係がない神社を単立神社と呼ばれています。
左記の別表神社は神社本庁と被包括関係にあるものですが、神社本庁と被包括関係がない旧官国幣社もあります。
代表的なものだと、伏見稲荷大社や靖国神社、日光東照宮などがあります。
一宮のものでも紀伊国一宮日前神宮・國懸神宮、能登国一宮気多大社、丹波国一宮出雲大神宮も含まれます。

まとめ

格付けの歴史を知ると日本の歴史の中でいかに神社が重要視されていたかがわかります。
歴史ある由緒正しい神社から明治以降に創建した比較的新しい神社までありますが、
それぞれの違った魅力がありますので神社巡りのひとつの楽しみ方として社格めぐりをするのもいいかもしれないですね!